彼の6曲の協奏曲は、交響曲に劣らず魅力的で、技巧的に難曲が多いためか最近は若い演奏家がチャレンジしてどんどん演奏するようになってます。

●ヴァイオリン協奏曲1番 イ短調作品99
もっともすばらしい協奏曲で、幻想的な1楽章、超スピードのスケルツォの2楽章、まるまるカデンツァの3楽章、技巧満開の4楽章からなります。
作品を献呈されたオイストラフ盤がもっともすばらしく(何種類もありますがコンドラシン指揮がおすすめ)、あとコーガンも切れがあってすばらしい演奏。若手では五嶋みどり、ヴェンゲーロフ、レーピンあたりも熱演してます。
●ヴァイオリン協奏曲2番嬰ハ短調 作品129
1番に比べて透明度が高く、奥深い感じで自由でより幻想的です。これもオイストラフ盤をおすすめします。あとクレーメルも傑出しています。
●チェロ協奏曲1番変ホ長調 作品107
おどけたスケルツォ風の1楽章、暗いアダージョの2楽章、まるまるカデンツァの3楽章、迫力ある4楽章からなります。金管はホルンだけですが効果的に用いられています(ショスの協奏曲はバックのオケの工夫が実にうまいですね)。
献呈されたロストロポーヴィチに勝る演奏はなさそうです(何種類もあります)が、どれも録音が悪く、超絶技巧のマイスキーやマ、シフの演奏も聴きごたえがあります。
●チェロ協奏曲2番ト短調 作品126
ヴァイコン2番同様、晩年の透明度の高い作風で、熱をおびた後半はオケの迫力がたまりません(ミュージックボックスとよばれる打楽器群が大活躍します)。ロストロポーヴィチの数種の演奏がベストです(小沢指揮のエラート盤は技巧的にいまいち)。あとマイスキーが超絶技巧でおすすめ、グードマン、シフなども健闘してます。
●ピアノ協奏曲1番ハ短調 作品35
若書きでおどけた感じが強い小規模の作品で、ソロトランペットが活躍します。ロマン派のピアコンとはずいぶん作風が異なる、ショス特有のアイロニーに満ちたピアコンです。ショス本人の自作自演が一聴の価値がありますが(2種)、他にアルゲリッチ、キーシンなども聴き応えがあります。
●ピアノ協奏曲2番
ラフマニノフなどに比べるとロマン的なピアコンではなく、ショスらしい交響的な協奏曲で規模も小さめです。1番と同じくショス本人の自作自演2種のほか、アルゲリッチ、バーンスタインなどの名演もあります。

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